サファイア

結婚指輪や婚約指輪に使われるサファイアは含有物の種類によってさまざまな色になりますが、サファイアはブルー・サファイアでこそサファイアに似つかわしいのです。落ち着いた澄み渡った空の色です。宝石はもとは天上界のものであり、人聞はこれを身につけることによって神のパワーを自分のものとして使いこなすことができるという考えを代表する宝石です。古代ペルシャでは大地は巨大なサファイアの原石の上にあると信じられていました。サファイアは、神への服従、神聖な眠想、純粋な魂、誠実をあらわします。中世では聖職者の権威を象徴する宝石として、ローマ法王や大司教たちの指に盛んに飾られました。ローマ法王シクストウス四世は、大きなサファイア入りの指輪をしたまま葬られたので、盗まれないように墓には監視人がおかれたくらいです。また大司教ディストートヴィルも豪華なサファイアを指にはめたまま葬られたので、監視人をおしのけて群衆は墓を襲ったといいます。

一九世紀においても、結婚指輪や婚約指輪に使われるサファイアは神の祝福をもたらす宝石と信じられていました。探検家サー・リチャード・パートンは、大きなスター・サファイアをいつも持っていたといわれています。旅先で人に見せたり、時々ほんの少し触らせたりもしました。現地の人たちは、サファイアはみたり触れたりするだけで神の恩恵がちょうだいできると信じていたので、パートンを神のつかいのように迎え、何でも喜んで協力したそです。結婚指輪や婚約指輪に使われるサファイアは、胸に飾ると恋人同士を結婚へ、腰に飾ると異性を招き、子供ができない夫婦が身につけると子宝に恵まれる宝石でもあります。